公演情報

一夜限りの一節切 蘇る500年を聴く

2010年8月27日(金)開催

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午後6時半
会場:高槻市生涯学習センター多目的ホール
入場料:無料

出演:相良保則、加藤いつみ、飯田勝利、酒井松道、国見政之輔、貴志清一、吉村蒿盟、神崎憲、大峰かづ子、小林燈外巳、鈴木ひろみ、西田壬山、絃方賛助出演
曲目:よしのの山、いせをどり、あふみおどり、初手、窺、海道くだり、地主の桜、安田、さがりは、六之手、他・唱歌

主催:尺八本曲独奏会「一本竹」 一節切尺八勉強会
問合せ:西田壬山(090-3614-0910/メール
後援(予定):大阪府教育委員会、明暗寺、高槻市、高槻市教育委員会、邦楽ジャーナル、虚無僧研究会、日本伝統文化振興財団

公演目的・ひとこと:
 一節切は、室町時代から江戸時代初期を中心に流行した小型の尺八です。節が一つしかないことから「一節切」(ひとよぎり)と呼ばれているのですが、この呼称は後世のもので、当時は「尺八」とよばれていました。そのため、いつ頃から吹かれていたかはっきりといたしませんが、「教訓抄」(1233年)には「尺八」の文字が見られ、「一節切」の可能性が高いのです。下って「七十一番職人歌合絵巻」(1400年)には琵琶法師の横に「一節切」が転がっています。又能の名手「増阿弥」は「一節切」の名手でもあったようで能との繋がりは以降も続いたようです。また現存する「一節切」古管も多く、武田勝頼より下賜2管・酬恩庵所蔵一休和尚所持の管・島原城資料館所蔵武田信玄ゆかりの管・岡崎山中八幡宮伝来織田信長の管・岡崎法蔵寺伝来徳川家康の管・信長家臣大森宗勲の管・鹿児島県姶良町歴史民族資料館に島津義弘の管・諏訪市貞松院所蔵徳川忠輝の管・福井県今庄の長慶寺所蔵朝倉義景の管・紀州徳川家所蔵7管等々かなりの管が現存しているようですので、音の再現に関してはほぼ問題はないようですし、また楽譜の存在は、曲の再現にとっては重要なことです。現存する最古の楽譜は1608年大森宗勲著「短笛秘伝譜」でありまして、74曲・奏法の口伝等が掲載されているのです。が、誠に残念なことにリズム表記がなされていませんので、完全な復元は望むことができません。なお本日の曲目・出演者に変更あればご了承願います。(主催者)